エクセレントデンチャー

機能性を重視したアタッチメント義歯

 

ミニマルインターベーションの治療概念に基づいて、健全な歯牙を可能な限り傷つけず、いかにして義歯を安定させるかという課題から生まれたアタッチメント義歯

 

 

取り外しやすく、良く噛め、審美的要件を満たす入れ歯です

 

 

 

 

 

テレスコープ、ミリングアタッチメント等は審美性、機能性共にきちんと定期健診 

 ができる患者さんには優れている装置だと思います。

また、補綴処置の治療が必要な患者さんにはメリットがあると思います。

精度が高い装置である為に絶対条件としてピックアップ印象が必要となります。

 

補綴処置を必要とせず、ピックアップ印象ではなくとも製作可能なアタッチメントの代表としてスイングロックアタッチメントがあります。

ヒンジの反対側でロックをさせる為、主に3~3残存のケースで用いられます。

優れている装置ではありますがスイング部分が大きくなり、適用範囲が限られてしまいます。

 

インプラントは残存歯を傷つけずに治療ができる為、今後ますます拡がっていくと思います。骨の状態、精神的、経済的な問題等をクリアできるなら良い治療法だと思います。

 

金属床義歯は許容範囲が広く多くの歯科医院で導入しています。前処置がきちんと出来ていれば長期保存に有効だと思います。

 

当研究所での実験では、下顎左右3にエーカース鈎2本、バータイプ完成義歯の石膏模型をそれぞれ異なる膨張量で複製しました。超硬石膏0.02、0.04、0.05、0.06、0.08、0.09、硬石膏0.22、0.24、普通石膏0.24

 当研究所が使用したシリコンでは0.04がもっとも精密複模型を作製する事ができました。変形の無い状態での膨張量の違いではちょっと「きつい」などがあっても案外入るものです。エーカース等の弾力をメインに義歯を安定させる手法は許容範囲があると同時に、模型が強度に耐えられる範囲内であれば誤魔化されやすく目に見えない歯根膜に悪影響を与える可能性がある事を改めて認識しました。

エクセレントデンチャーの場合には弾力を使いませんので目に見えずに誤魔化されることはありません。0.01単位でもウイングがきちんと機能しません。口腔内で誤差がある場合にはわずかに内面を削りレジンを足し、歯面に合わせてあげるだけで安定が増します。不必要な力が加わることもありません。

 

 

 

 

 

ノンクラスプデンチャーを導入されている医院さんにもノンクラスプデンチャーに否定的な医院さんもにおすすめできる入れ歯です。

 

 

このような方に適しています

 

 

・疾病の後遺症等で義歯の取り外しが困難な方

・歯の締め付けが不快な方

・前歯部のクラスプが見えるのが気になる方

・ノンクラスプデンチャ(お出かけ用)とクラスプデンチャー(お食事用)で使い

 分けている方       

・クラスプデンチャー、ノンクラスプデンチャーで維持、安定が得られなかった方

・ノンクラスプデンチャーにおいて粘膜の状態や鈎歯の形態、頬側傾斜などの理由によりウイング部に過度のアンダーカットが発生しウイング部の下縁と粘膜の間に隙間ができる方

・残存歯(動揺歯含む)を出来る限り保存したい方

・インプラントはちょっと怖いなと感じる方、適応不可の方

 

 

メリット

 

・弾性を利用した維持を必要としない為、着脱時に鈎歯に余分な負担がかからなく装着後も締め付けがない

・審美的要件を満たしている

・金属を埋入している為ウイング部の破折がない

・ウイング部分にたわみがないので粘膜と歯牙で側方運動の抑制になる

・素材はレジンなのでメンテナンスが容易

(第三級アミンを含まないレジンを使用しているので刺激が少なく臭いがつきにくい)

・従来のアタッチメントのような補綴処置を一切必要としない

・保定装置としての役目も果たせる

 

おすすめ症例

 

・臼歯部片側中間欠損、片側両側遊離端欠損

・臼歯部両側欠損(中間、遊離端)

 

 

ユニバーサルデザインの7原則にも当てはまってます。

 

 

1.どんな人にでも公平に使えること。(公平な利用)

 

  ≪健常者、障害のある方、高齢者と同一設計での使用が可能≫

 

2.使う上での柔軟性があること。(利用における柔軟性)

 

  ≪レジンでの修正、調整が可能。≫

 

3.使い方が簡単で自明であること。(単純で直観的な利用

  ≪片手での着脱も可能。ウイング部をハネ上げる≫

 

4.必要な情報がすぐに分かること。(認知できる情報)

 

  ≪本人、ご家族、介護(看護)の方にも説明しやすい。ウイング部をスーパーカーのガルウイングを開けるようになど≫

 

5.うっかりミスを許容出来る事。(失敗における寛大さ)

 

  ≪ウイング部分を閉じると構造上外れないので誤飲の心配がない≫

 

6.身体への過度な負担を必要としないこと。(少ない身体的努力)

 

  ≪複数のクラスプ(弾力)や複雑な着脱を必要としない。最小限の侵襲≫

 

7.アクセスや利用のための十分な大きさと空間が確保されていること。(接近や利用のためのサイズと空間)

 

  ≪通常のデンチャースペースの確保(設計の自由度あり)≫

 

 

 

 

 

エクセレント デンチャー

Excellent Denture

 

 

 

遊離端欠損、中間欠損で欠損側ガイド部にアンダーカットが発生し、ガイディング機能を十分に果たせないケースに遭遇することが多々ありますが、ウイング部を上下に開閉させることでアンダーカットに入り込み、スタビライジングアームと拮抗が成立し「支持+把持」=維持になります。

見た目では「開閉式のノンクラスプデンチャー?」と思われるかもしれませんが、コンセプトが違います。

 

パーシャルデンチャーの設計原則は残存組織の保全+機能回復率向上ですよね。

 残された組織で助け合い沈下、浮上、側方移動、転覆等を強力に抑えて従来の弾性維持を重視したパーシャルデンチャーの設計では出来なかった安定と長期保全を目指せる機能的な入れ歯です。